子どもに伝わる𠮟り方を学ぶ

つい感情的になってしまうのはNG

子供は、毎日の経験の中でやってよいことと悪いことを学びます。
子供を叱る際につい感情的になって大きな声を出してしまう親は少なくありませんが、感情的に叱ったからと言って、子供が理解できるとは限りません。

むしろ感情的になってしまうと、その場では親自身は自己満足するかもしれませんけれど、多くの場合には後から後悔するのではないでしょうか。
子供にとっても、親が大きな声を出して叱った場合、怖いという恐怖心は理解できても、なぜしてはいけないのかという大切な部分が理解できず、親に怒られて怖かったという記憶しか残りません。

子どもに伝わる叱り方とは？

子供を叱ることは、子供に対して世の中のルールを教えるという事、そして何が大切なのかを教えるという教育です。
つまり、子供にとって理解できるしかり方であることが大前提となります。
子供の理解度は、子供の年齢によって大きく異なります。
そのため、𠮟り方も子供の年齢に合わせなければいけません。

例えば子供自身が言語を十分に理解できない年齢では、親が理論立てて説明をしても、残念ながら子供は理解できません。
この年齢では、ダメとかイタイイタイのように、1語か2語ぐらいに抑えた𠮟り方がベターです。
また、親が泣いたふりをしながら「えーん、えーんになっちゃうよ」のように、擬声語や擬態語を使うのもおすすめです。

子供の言語発達は、その子によって個人差があります。
そのため、子供が1語や2語の単語を話す年齢なら、親が叱る際にもそのぐらいの語数に合わせると良いでしょう。

子供自身の言語理解度が高くなる3歳以上では、子供は親の言葉を理解することができます。
この年齢では経験によって良いことやルールを学ぶことができますが、難しい言葉を言われても理解することはできません。
そのため、叱る際には子供がどうして叱られているかをイメージできるように考えながら、分かりやすく簡単な言葉で説明すると良いでしょう。
例えば子供が道に落ちている石を掴んで投げることを叱るなら、「石が当たると痛いから投げちゃだめ」のように、短い文章で子供が理解できるように叱ることで理由も含めて子供はルールを理解できるようになります。

叱ったことが子供に伝わっているか確認することも大切

子供を叱った後、叱ったことがきちんと子供に伝わったかどうかを見極めることも大切です。
子供がごめんなさいと言ったから理解しているだろうと思っても、叱り方によっては子供は親に叱られる恐怖を終わらせるために謝罪しているだけかもしれません。

子供が叱った内容を理解しているかどうかを確認するには、子供表情や仕草を観察するのがおすすめです。
必ずしも「ごめんなさい」という必要はなく、叱った後に同じ行動を繰り返さなければ理解したと考えてよいでしょう。