考える女性

ESG投資の基本

ESG投資とは、Environmental(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)の3つの要素を基準として企業を評価し、投資を行う手法のことです。たとえばCO₂排出量を削減する取り組みを積極的に行っている企業や、女性活躍やダイバーシティを推進する企業、経営の透明性が高くガバナンスがしっかり機能している企業などを投資対象とします。社会課題の解決に貢献しながらも、将来的に持続的な成長が見込める企業を選ぶことで、投資家にとってもリターンが期待できるという考え方が背景にあります。

ESGインテグレーションとネガティブ・スクリーニング

ESG投資には複数のアプローチがあります。ESGインテグレーションは、従来の財務分析にESG要素を組み合わせて企業価値を総合的に判断する方法です。たとえば、環境リスクが高いとされる企業でも、それを低減する取り組みを実施している場合はポジティブに評価するといった具合です。一方、ネガティブ・スクリーニングは、社会や環境への悪影響が大きいとされる業界(武器、たばこ、化石燃料など)を投資対象から除外する手法です。投資先を厳選することで、倫理観や社会的責任を重視する投資家のニーズに応えられるのが特徴といえます。

新米ママが注目する理由

新米ママとして、子どもが成長する未来の社会が少しでも良くなってほしいと願う方は多いと思います。ESG投資は、そうした願いを行動に移す一つの手段でもあります。企業の活動が環境や社会に及ぼす影響を考慮し、持続可能な形で利益を生み出せる企業に投資することで、自分自身の資産形成だけでなく、子どもたちが生きる未来の環境を守ることにつながるかもしれません。もちろん、投資ですからリスクは伴いますが、「応援したい企業を選ぶ」というスタンスで投資先を探すのは、従来の資産運用にはなかった楽しさでもあります。

投資を始めるうえでのポイント

ESG投資を始めるにあたっては、まずどの程度のリスクを取れるのか、そしてどのような企業やテーマに関心があるのかを整理しておきましょう。環境重視型の投資信託やSDGs関連銘柄にフォーカスしたETFなど、さまざまな商品が登場しています。また、ESG評価の基準やスコアリング方法はまだ統一されておらず、投資先の選び方にも幅があります。自分がどのような視点で企業を評価したいのか、あるいはどの業界を応援したいのかを明確にしておくと、商品選びがしやすくなるでしょう。長期的な視点で少額からコツコツ積み立てる形を取れば、家計に大きな負担をかけずに始められます。

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